タイム誌の「今年の人」は真実の監視者

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Time / Illustration: Onebox News

タイム誌がその年の最も重要な人物を選ぶパーソン・オブ・ザ・イヤー(今年の人)が決定した。同誌は迫害や暴力を受けながらも真実を追求したジャーナリストらを「ザ・ガーディアン(真実の監視者)」と評し表紙に選出した

表紙に選ばれたのは以下の3人のジャーナリストと1つの新聞社。

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ジャマル・カショギ

サウジアラビアのムハンマド皇太子に批判的で永住権を取得しアメリカに亡命していたジャーナリスト、コラムニストのジャマル・カショギはトルコ人の婚約者との婚姻のためにトルコ・イスタンブールのサウジ領事館を訪れ殺害された

故人が表紙に選ばれるのは史上初。

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Wa Lone & Kyaw Soe Oo

2015年に50年に渡る軍事独裁を経てアウンサンスーチーが事実上の最高指導者となったミャンマーの海沿いの村で起きたイスラム教徒であるロヒンギャ族の住民10人を軍と仏教徒の市民が虐殺したことを報じたロイターの二人の記者は国家機密法違反の名目で逮捕、禁錮7年の判決を下され監獄へと送られた。

写真を持つ二人は二人の記者の妻。

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マリア・レッサ

フィリピンのドゥテルテ政権に批判的なニュースサイト「ラップラー」の創設者兼CEOのマリア・レッセ(CNNのマニラ、ジャカルタ支局長を歴任)とスタッフらはその姿勢から度々、ドゥテルテ大統領から攻撃を受けてきた。

今年1月には同社が2年前にイーベイ創業者のファンドから300万ドルの投資を受けたことが外資への経営権の一部引き渡しに当たると主張し憲法と外資規制法に違反するとして認可を停止、11月には前述の資金調達を報告していないとして主張しレッサと同社の公認会計士を脱税で起訴した。

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キャピタル・ガゼット

メリーランド州の新聞社キャピタル・ガゼットは今年6月、同社に恨みを持ったジャロッド・ラモスによって合法的に購入したポンプアクションショットガンでの襲撃を受けてスタッフ5人を殺害された。

亡くなったロブ・ハイアセン、ウェンディ・ウィンターズ、レベッカ・スミス、ジェラルド・フィッシュマン、ジョン・マクナマラの5人はセールスアシスタントであったスミスを除く全員が記者であった。

犯人のラモスは2011年に高校の女性同級生に対してストーカー行為を行ったり当該女性に対して自殺を促したり、務め先の銀行へ彼女を解雇するよう求めるメールを送りつけるなどして有罪判決を受け、キャピタル・ガゼットがこれを報じたことで恨みを持ち、以降複数回に渡り同新聞社を名誉毀損で提訴するもののいずれも事実であるとして訴えは退けられている。ラモスは以降も同紙や記者に対して脅迫文などを度々、送りつけていた。嫌がらせを受けた女性は3度に渡り引っ越し、ラモスから逃れるため名前も変えている。

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