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スナップチャット創業者、IPOで579億円分の株式を売却予定

創業者のボビー・マーフィー(左)とエヴァン・シュピーゲル(右)

スナップチャットは(現在はスナップ社に社名変更しているが、ここでは広く使われている旧社名で記述する。)3月下旬に予定しているニューヨーク証券取引所へのIPO(株式公開)に向けて提出した文書によると、同社の二人の創業者、エヴァン・シュピーゲルとボビー・マーフィーは今回のIPOに合わせて最大で1600万株を売却する予定で、その額は実に5億1200万ドル(約579億円)に上るという。

二人の創業者はスナップチャットの絶対的な支配者だ。文書によると二人の創業者で合わせて89%の議決権を確保しており、今回のIPOでも議決権を持たない株式だけが売り出される見込みで(参考:スナップチャット、IPOの株は全て「無議決権株式」)、彼らの絶対的な地位は今後も揺るぎない。(確かに取締役会から追い出すことは出来るが、最大株主の前ではそれも気にするに値しない。)

今回のIPOでスナップチャットは合計2億株分のクラスA株(議決権を持たない株式)を売り出す予定だ。二人の創業者が売り出すのはその一部に当たる1600万株(約579億円相当)だ。また、二人の創業者は今回のIPOに合わせてボーナスとして同社から新たに3%分の制限付き株式(約665億円相当)を付与される見込みだ。

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1ドルクラブの仲間入り

Tech2

スナップチャットCEOのエヴァン・シュピーゲル

前回の記事(スナップチャットCEO、昨年報酬は1億5600万円超)で紹介した通り昨年2016年に共同創業者でありCEOのエヴァン・シュピーゲルは基本給50万3205ドル(約5643万円)、ボーナス100万ドル(約1億1215万円)の計1億5600万円余りの報酬を受け取っていたが、IPO元年となる2017年からは基本報酬を1ドルとする。(昨年は50万ドルほど)だが、それとは別に会社の業績に応じて報酬は付与される予定だ。だが、これでシュピーゲルもアップルのスティーブ・ジョブズ前CEOやグーグル(アルファベット)のラリー・ペイジCEOともう一人の創業者セルゲイ・ブリンらと同じ1ドルCEOの仲間入りとなる。

そして、今回のIPOは何より彼らに投資してきたベンチャー・キャピタルや貢献してきた人々が本物の富を受け取る機会でもある。今回のIPOに際して同社に投資したパートナーであり、取締役会にも名前を連ねるミッチ・ラスキーは保有するクラスA株1070万株を売却し1億7100万ドル(約193億円)を得るとみられる。彼にとっては勿論これまで最大の成功体験となることだろう。

また、最近ソニー・エンターテインメントのCEOの座を退きスナップチャットの会長に就任する事を決めたマイケル・リントンも同社に初期の頃に投資した一人でずっと若きCEOエヴァン・シュピーゲルに助言をし、彼を支えてきた。彼もまたクラスA株5万4907を売却し87万8512ドル(約1億円)を現金化するとみられる。他にもスナップチャットに一番最初に48万5000ドル(約5500万円)を投資したライトスピード・パートナーズもクラスA株460万株を売却し7400万ドル(約84億円)を得る。

株式公開は3月下旬を予定している。