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ユニコーンに陰り?最初のテック企業は時価総額4億ドルダウンでIPO

Stan Honda / AFP

サンフランシスコに本拠地を置くアプリケーションの業務監視ソフトウェアを提供するAppDynamicsが今年、2017年最初のテックカンパニーとしてIPO(株式公開)を果たす。同社は昨年12月に株式公開を予定していたが波乱を巻き起こしたアメリカ大統領選後の影響を避けるために延期されていた。

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昨年は大型の株式公開が殆どなく今年はプライベート・バリュエーションで10億ドル(約1150億円)以上の評価額を得ている通称ユニコーン企業たちが多く上場する(あるいはしないといけない)とみられるがAppDynamicsはその第1号となった。取り敢えずユニコーンが1つ、公開市場に登場したことは喜ばしい事だと思うが(特に関係者らは)、だがこのAppDynamicsの株式公開はユニコーンらがこれから直面するであろう困難を示している。

AppDynamicsは10ドル〜12ドルの間で1200万株(約165億円分)余りを市場に放出する(それとは別に180万ドル分の株式も新たに売り出す)としており時価総額は15億ドル(約1725億円)にも昇るが、これは同社が最後に行った資金調達の評価額19億ドルを大きく下回る。(同社はこれまでに419億円余りを調達したとみられる。)

そして、この出来事はこれから株式公開を準備している他のユニコーン企業にとって悪い兆候であることは間違いない。今年、初のテックカンパニーでありユニコーンであるAppDynamicsのIPOパフォーマンスが(特に一般投資家らから)これから株式公開されるユニコーンらに対する判断基準になるのは非常に高く、避けては通れない。ウォール街もこのIPOがどのような結果をもたらすのか注視することだろう。

もちろん、AppDynamicsの株式が公開初日に上昇する可能性は十分あるが、しかし、プライベート調達から大幅に下げての株式公開はやはり好印象を与えることはない。同社は売上を前年比で54%以上伸ばし1億5840万ドル(約182億円)を売り上げたが、9510万ドル(約109億円)という巨額の損失を計上している。

今回の株式公開で最大1億7700万ドル(203億円)を調達するとしているが、その資金の用途は大半が債務の返済に当てられるという。同社はナスダック市場において【APPD】のティッカーシンボルとして登場する。

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今年はこれまでIPOが囁かれてきたSpotifyにDropbox(こちらも苦しく2016年には100億ドルを超えた時価総額が現在は半減しているとされる。)、Snap(旧Snapchat)、Hotel Tonight(よく利用している。)らもAppDynamicsの後に続いて株式公開をするとみられ、彼らにとっても大きな正念場が訪れるだろう。そして、巨大化するユニコーンへの投資が冷え込みつつあるなか、彼らはもうIPOをしなければいけない時にきているのかもしれない。