NYタイムズは3ヶ月で30万人のデジタル加入者を得た

Onebox News·

The New York Times Company

アメリカのジャーナリズムでも特に高い信頼性と質を担保するニューヨーク・タイムズは確かにその収入が景気後退のピークから完全には回復していないものの、全く明るい話題がないかといえばそうではない。ニューヨーク・タイムズの第1四半期決算は同社がデジタル分野で力強く成長を続けていることを示している

発表された四半期決算でニューヨーク・タイムズはその多くでアナリストらの予想を上回る回復を見せ株価は上昇した。

NYタイムズのQ1主要数字:

  • 売上高:3億9880万ドル、前年同期比5%増。アナリスト予想3億8200万ドル。
  • (プリント広告):8035万ドル、前年同期比18%減。
  • (デジタル広告):4970万ドル、前年同期比19%増。
  • 純利益:1318万ドル、前年同期は827万ドルの純損失を計上。
  • EPS:0.8ドル、前年同期はマイナス0.5ドル。アナリスト予想の0.7ドルを上回った。

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重要な点

  • デジタル売上は6年で倍増:デジタル加入収入(サブスクリプション)とデジタル広告による収入は6年前の倍に当たる4億4200万ドルに達した。同じ期間でプリント売上は18%減少し10億ドルをわずかに上回る。依然、プリント売上がデジタルより多くの収益を担っているがデジタルの成長は同社の成長計画の最大の焦点となる。同社は2020年までにデジタル全体で8億ドルの収益を挙げる計画を発表している。
  • 新たに30万人のデジタル加入者を手に入れた:Q1でNYタイムズは新たに30万800人のデジタル限定加入者を手に入れた。これは2011年のデジタル限定プランが出来て以来、最大の四半期加入者数だ。前年同期比では22%増。ただ、次のQ2では伸び率は1桁半ばから1桁台に落ち着くと見ている。
  • 広告収入全体は縮小傾向:デジタル広告は依然堅調であり10〜15%の成長を見込んでいるが、広告収入全体としては縮小が予想される。前年同期比で全体の広告収入は6.9%減少している。だが、デジタルを中心とする収益の多角化でこれまで売上の2割以上を占めていたプリント広告の流れであり、今後も続くと予想される減収の影響を小さくしようとしている。
  • NYタイムズは上手くやっている:先日の記事で同じくタイム社が減収に喘いでいると言う話を紹介した。彼らは急速に萎むプリントからの収入を補えるだけのデジタル収入を得られておらず、結果としていくつかのブランドの売却、従業員の削減、オフィスフロアを減らすなどのコスト削減でデジタルだけで相殺できないプリント分野の減収による赤字幅を小さくしようとしている。多くの従来のメディアがこのデジタルでの増収に追いつかないプリント分野の減収に苦しんでいる。そう考えると少なくともNYタイムズは他社と比べ上手くやっている。

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