マクロン大統領は総選挙での過半数獲得に大きく前進

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Alain Jocard / Pool Photo via AP

若き大統領とそれをサポートする保守派の首相の支持率はフランスの過去20年間の中で最低を記録しているが、来月の議会総選挙では大きく躍進し尚且つ単独過半数が見えてきたところにまで来ているのは否定できない事実だということが分かっている。

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極右勢力の国民戦線を率いるル・ペンは大統領選挙でこそ敗北を喫したものの30%というこれまで同党が得た最高投票率を背景に来月の議会総選挙での歴史的な勝利を目論んでいる。そのル・ペンを打ち破った若きマクロン大統領は既存の政治勢力の基盤を持たない初めての大統領となり彼が目指すフランスを描くためにはまだ出来て間もない大統領の率いる「共和国前進」が改選される全577議席の過半数を新たに獲得する必要がある。

これは非常に困難で大きな挑戦だ。大統領選に勝利したとはいえ、今回の大統領選では多数の白票が投げ入れられマクロンに対する熱狂的な支持はル・ペンほど大きくはないのではないかと推測されていたからだ。だから多くの人々は大統領は連立を組まざるを得ないと考えた。しかし、彼はこの困難で大きな挑戦をなし得るために大きく前進している。

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ハリス・インタラクティブやオピニオンウェイ/ORPIなど複数の世論調査によるとマクロン大統領率いる共和国前進は全政党で最大の得票率(選挙時に投票すると答えた人の割合)を獲得している。共和国前進は6月11日の第一回投票で27%を獲得すると見られ、第二回投票で最終的に280〜300議席を獲得する見通しで、過半数289議席を超える可能性が高い。

一方で極右の国民戦線は得票率を落としているが、依然共和国前進に次ぐ19%(マイナス1%)の得票率を獲得している。一方で長年二大政党としてやってきた共和党と社会党は歴史的な敗北を経験する可能性がある。また、急進左派の屈しないフランスは得票率を伸ばしており国民戦線や共和党に次ぐ得票率で共和党、社会党、国民戦線が得票率を落とす中で支持を拡大している。

調査によると有権者の10人に6人が大統領率いる共和国前進が過半数を獲得することを望んでいると回答している。

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重要な点

  • 低い大統領支持率:支持率は45%と就任直後としては過去20年で最低。(オランド58%、サルコジ:59%)
  • 類を見ない多様性を帯びた内閣:二大政党の社会党や中道派、右派、新人など様々な人物が混在していて、外務大臣には社会党、国防省には現在の欧州議員を、経済大臣には右派、法務省には中道派を器用するなど歴代政権よりコンパクトで男女比のバランスが取れており様々なバックグランドを持つ人物らを配置する類を見ない多様性に富んだ内閣となっている。
  • 人々はマクロンを求めている:有権者の10人に6人が大統領率いる共和国前進が総選挙で過半数を獲得することを望んでいると回答。
  • 過半数獲得の可能性:マクロン大統領の共和国前進はハリス・インタラクティブは32%、オピニオンウェイ/ORPIでは27%の得票支持を獲得し全政党で最大の得票率。いずれの調査でも大統領選勝利後上昇している。二大政党は共に得票率を落としており、二大政党の一角である共和党とル・ペンの国民戦線が19%で拮抗。(両党は共に支持率を落としている。)共和国前進は最終的に280〜300議席を獲得する見通しで過半数の289議席を超える可能性が高い。
  • 二大政党の終焉:初めて二大政党以外から大統領が生まれた中、今回の総選挙でフランスを支えて来た共和党と社会党は歴史的な敗北を喫する可能性が高い。既に国民戦線の得票率は共和党と並び、社会党に関しては国民戦線の3分の1の得票率も取れていない。従来の二大政党が敗北するということは彼らがこれまでのような役割を果たせなくなることを意味する。
  • 台頭する極端な勢力たち:今回の総選挙で極右の国民戦線は歴代最大の支持率を背景に初めて主要政党におどり出る可能性が高い。また、急進左派の屈しないフランスも国民戦線に迫る勢いで支持を拡大させている。左派、右派共に極端な勢力が従来の右派(共和党)や左派(社会党)を押しのけて存在感を持ち始めている。

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