グルーポン、シンガポールから撤退へ 国際事業は大幅縮小

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Scott Olson / Getty Images

おそらくその名前に懐かしさを抱く人もいるだろう。(日本ではいわゆる『おせち事件』で悪い意味で名を挙げた。)そんな、共同購入型クーポンサービスのグルーポン(本社:イリノイ州シカゴ/ティッカー・シンボル:GRPN)が今度はシンガポールから撤退することが明らかになった。

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共同購入型クーポンがスタンダードになる。そうもてはやされた時期があった。いま思えば懐かしい思い出にすぎない。実際、そうはならなかったからだ。そのパイオニアであり2008年に創業の地シカゴでピザ半額キャンペーンからスタートした同社は一気に規模を拡大し僅か3年後にはナスダックにIPOを果たすまでの凄まじい成長を遂げた。だが、その未来は明るくなかった。日に日に財務状況は悪化し続け、創業者でありCEOであっアンドリュー・メイソンも2013年に業績不振から解任された。

いま、グルーポンはグローバル事業からの撤退を進めている。その一環としてシンガポールでの事業(グルーポン・シンガポール)を東南アジアでO2Oを手掛けるFave(旧KFit)に売却することを発表した。具体的な金額などは非公開だが、グルーポンはこれまでに撤退した事業の内、グルーポン・インドネシア(インドネシア)、グルーポン・マレーシア(マレーシア)も2016年に同社に売却していた。既にグルーポン・インドネシアはFaveに統合されており、グルーポン・マレーシア、そして、グルーポン・インドネシアも近く統合される予定だ。

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現在、同社はこれまでの共同購入型クーポンかECサイトへの転換を目指している。

2015年の8月にはメンロパークに本拠地を置くベンチャー・キャピタル、セコイア・キャピタルのインド部門セコイア・インディアにグルーポン・インディアを売却しており、2015年だけでギリシャ、パナマ、台湾、タイ、フィリピン、ウルグアイ、トルコ、モロッコ、プエルトリコ及び北欧部門を撤退・閉鎖、好調と言われていた韓国のチケット販売サイトのチケットモンスターも売却し、大規模なグローバル事業の再編(リストラ)を行う一方でアメリカ国内の事業の強化のために昨年の10月にかつてのライバルで同じく苦境に立たされていたリビング・ソーシャル(ワシントンDC)を買収している。(リビング・ソーシャルは2016年3月に従業員の半数を解雇している。)

グルーポンの売り上げは2016年末で31億1951万ドル(約3598億円)に達しアナリストの予想こそ上回ったが、最終的に営業利益は9348万ドル(約107億円)の損失を計上し、2期連続での赤字に沈んだ。2015年時点での同社は売り上げの3分の2を北米から得ており、残りをヨーロッパやアフリカ、中東から得ていた。同社は今後9ヶ国から撤退し、15ヶ国(特にアメリカ国内)に事業をフォーカスする考えだ。

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2011年の株式公開時に時価総額167億ドル(約1兆9266億円)に達した同社の現在の価値は当時の7分の1以下の22億8800万ドル(約2693億円)である。

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追記:グルーポンは昨年10月に買収したリビング・ソーシャル(ワシントンDC)のワシントンDCにあるオフィスを閉鎖し、95人の従業員を解雇すると発表した。今年、4月に30人の従業員がオフィスを去り、今年の後半にも残りのスタッフの解雇とワシントンDCオフィスの完全閉鎖を予定している。今後、リビング・ソーシャルの従業員らはワシントンDC以外のグルーポンのオフィスで働くことを希望できるとしている。

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