フォード、3Dプリンターでの部品製造テストを開始

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Ford CEO マーク・フィールズ / AP

もしかしたら将来、あなたがハンドルを握っている車は3Dプリンターで作られたものになるのかもしれない。アメリカの自動車メーカーのフォードはアメリカ時間の月曜日、米ナスダックにも上場する3Dプリンター・メーカー最大手のStratasys(ストラタシス)の技術を応用して自動車の部品の3Dプリントによる製造のテストを開始したと発表した。

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フォードによるとこのプロジェクトでは自動車の部品などを少量生産する方法を見つけ出すことが目的で、コストなどについては現時点では考える必要はないという。もしこの3Dプリンターによる少量部品の製造テストが上手くいったら、これまで大衆的ではなく(コストの面などから製造されなかった)ニッチな車両やこちらも同じ理由から少なかった車両のグレードアップオプションのパーツ製造が可能となる大きな可能性を秘めている。つまりこれは、今まであまり(個別で見ると)大きな市場でなく大量生産というこれまでの方法に当てはまらず逃してきた市場や消費者層を獲得するチャンスでもある。(しかも実用化すれば大きな投資コストを背負わずにより実験的なものに取り組むことが出来る。)

そして、コンセプトカー(あとプロトタイプ)やレーシングカーなどに関してもこれまでより早く製造出来るようになる可能性がある。我々、一般の消費者にとってはどの道を歩いても似たような車が溢れる時代が変わる可能性がある。それはつまりこれまでの生産ラインからは外れた(あなたのための)オーダーメイドの車をより安価に手に入れることが可能となるからだ。

また、この3Dプリントで製造された車はあなたのお財布や社会にも大いに貢献できる大きな可能性を秘めている。3Dプリンターで作られた部品はものによってはこれまでに作られてきた金属製の部品の半分以下の重量になる。つまり車体はこれまで以上に軽量化を格段に推し進めることが出来、より高い燃費性能を実現できるというわけだ。

だが、今はまだテストに過ぎない。しかし、フォードが3Dプリンターという技術でこれまで同じ工程やモデルによる大量生産により人々に(似たような)自動車を提供してきた現在が大きく変わる可能性を秘めている。それはこれまでと同じ、あるいはほとんど変わらない値段で自分だけのオリジナリティーを持った車を変える未来だ。

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ストラタシス社とは

今回、協力するストラタシス社(ティッカーシンボル:SSYS)は米ナスダックにも上場するアメリカのミネソタ州に本拠を置く3Dプリンターを専業とするメーカーで、1988年に取得した「熱溶解積層法技術」(FDM方式)を元に3Dプリンターを生み出し市場を切り開いてきた。2009年にこの特許の期限が切れると他社がこぞって特許を利用して様々な3Dプリンターが巷に溢れた。2013年には家庭用3Dプリンター・ブームを迎え、そして、2014年にストラタシスの更に高度な造形方式「レーザー焼石法」の特許が切れると一気にその技術を応用した製品が家庭用3Dプリンターに続々と登場した。だが、同社は現在でも180を超える関連する特許を保持し、シェア34%を占める世界最大の3Dプリンター・メーカーだ。

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