2017年、IPOが噂されるユニコーン5社

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TechCrunch

2017年最初の大型IPOになる予定だったAppDynamicsが突如シスコに37億ドル(約4204億円)で買収され、IPOもキャンセルとなったことを記憶に新しい。昨年は目立ったIPOが見られなかったが今年は多くのユニコーンらが公開市場に現れると見られる。そこで今回は2017年IPOが噂されるザ・ユニコーン・クラブの5社とその時価総額を紹介しよう。

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Snap(旧Snapchat):250億ドル

3〜4月でのIPOを目指しているとされる同社が最初の大型IPOとなるのかもしれない。2011年にサービスをスタートさせ、かつてはSnapchatという社名だったが、Spectaclesと呼ばれるメガネ型カメラをリリースしてからは社名とSnapと変え「カメラ会社」を名乗っている。最近では同社が株式公開し新たに発行する株式を全て議決権を一切持たない「無議決権株式」にするということが明らかになったことが話題になった。創業者二人(エヴァン・シュペーゲルとボビー・マーフィー)の半永続的な会社の支配を確立するその手法を公開市場の企業が取る事には賛否両論だが、二人は現在株式の45%、議決権ベースでは70%を保有している。同社の現在の時価総額は250億ドル(約2兆8636億円)とされ、これまでに26億5000万ドル(約2994億円)余りを調達し、最後の調達は2016年5月。おそらく今年最初のユニーコンIPOとなるのは間違いないだろう。

追記:同社がやはり今年最初のIPOとなることが決まったようだ。

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Spotify:80億ドル

2008年にサービススタートし(創業は2006年)世界59ヶ国で展開し、昨年には日本にも進出を果たした音楽ストリーミング配信サービスだ。現在、日本にはApple Music、LINE Music、AWAなどとったサービスがあるがSpotifyは月額980円のプラン他にランダム再生と広告を受け入れることにより同じ曲数を無料で聴けるプランもあり、非常に「始めて」使う人たちにとってはとてもとっつきやすいものになっている。シリコンバレーではなくヨーロッパのスウェーデンで生まれたこの音楽ストリーミング配信サービスを手掛ける同社はこれまでに何度もIPOが噂されてきた。

時価総額は85億ドル(約9603億円)程度とみられ、25億6000万ドル(約2892億円)以上を調達し、最後の調達は2016年7月。ナップスターの共同創業者でフェイスブック初代CEOのショーン・パーカーなども投資している。Spotifyは2015年時点で既に19億5000万ユーロ(約2378億円)の収益を上げていて前年(2014年)の1450億円から大幅な成長を遂げた。(しかし、赤字も210億円程度ある。)アーティストにロイヤリティーとして年間数十億ドルを支払っているとされる。最近は経営難に陥っているSoundCloudの買収を検討していると報じられた

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Airbnb:300億ドル

ブライアン・チェスキーとジョー・ゲビアによって短期的な宿と朝食を提供するエアベッド・アンド・ブレックファーストというコンセプトでスタートした。当時、二人はサンフランシスコに住んでおり家賃が払えず二人で部屋を共有し、そこに3人分のエアマットレスを置いて自家製の朝食を提供しリビングを小さな宿泊所にした。2008年の2月にハーバードの卒業生であったネイサン・ブレチャジックが3人目の共同創業者として参画、2009年3月に名称を現在のAirbnbへと変更。2015年には予約の推定売上が約75億ドル(約8473)に達すると発表、世界で3番目に大きいオンライン宿伯施設販売事業者となった。時価総額は300億ドル(約3兆3894億円)、39億5000万ドル(約4462億円)以上を調達し、最後の調達は2016年9月。

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Dropbox:100億ドル

最近、売上予測が10億ドルのペースであり、フリーキャッシュフローも黒字であると発表し今年のIPOに向けて大きく全身したDropbox。一時は財政の悪化や将来性に対する疑問から同社に投資しているミューチュアル・ファンドが保有株式の評価額を50%近くも引き下げるなど苦境にも見舞われたが主にBoxに遅れをとっていた大企業エンタープライズ向けの機能などを強化し幾つかの大規模クライアントの獲得にも成功している。

強豪とみられるBoxは主に大企業などのエンタープライズ向けに特化した製品づくりをしており、これまでコンシューマー向け製品を中心といていたDropboxとは異なる。(とは言っても最近はDropboxがエンタープレイズ向けとしても注力し始めているが。)現在、Dropboxの時価総額は100億ドル(約1兆1308億円)あるいはそれを下回る位置だとみられ、これまでに11億1000万ドル(約1255億円)以上を調達し、最後の調達は2014年4月。

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Uber:510億ドル

現在、世界最大規模のユニコーンであるUberはまさに「破壊的革新」の体現者といえる。(もちろん故に敵も多い)必要なのはスマートフォンと数回のタップのみ、それでUberのドライバーがあなたを迎えに来る。そして、何よりキャッシュレスで目的地でそのまま降りることができる。Uberはドライバーを持たずあくまで配車アプリなどを含むシステムを提供しており、ドライバーは自営業だ。(一応、ハイヤーサービスも提供している。)強豪であるLyftと違い世界各地70ヶ国以上で事業を展開し、既存のタクシー業界や規制の壁と戦っている。日本では2014年よりサービスが開始しており、熱心なヘビーユーザーも多い。

時価総額は既に510億ドル(約5兆7672億円)を超え並いる自動車会社を超える(例えば日産が4兆7500億円)、これまでに114億6000万ドル(約1兆2959億円)というこちらもまた巨額の資金を集め、最後の調達は2016年の7月。一応、未確認だが時価総額は現在625億ドル(約7兆円)という情報もある。世界中ではUberを締め出すためのデモ活動なども日々行われるほど、既存のタクシー業界にとっては大きな脅威となっている。最近、日本では食事を配達してくれるUberEATSがスタートしたり、アメリカでは自動運転の実験も始めている。

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世界には(主にアメリカ)数多くのユニコーン企業がいる。プライベート時価総額10億ドル(約1130億円)、ただ唯一のユニコーン・クラブの条件を満たすのはほんの一握りだ。そして、日々多くの若者(あるいはそうでない人も多いが)が次なるユニコーンを目指し、一心不乱に働いていることだろう。そして、昨年は不調だったが今年は多くのユニコーンが公開市場に姿を表す(IPO)とみられている。私たちはその歴史の目撃者の一人となるだろう。

注記:この記事は2017年1月29日に作成されたもので、情報はその時点でのものとなります。

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